エシカルノマドの指南書

世界放浪からオーストラリアへ移住後、物書きを生業とすべく帰国。自然に沿った暮らしをテーマに発信、今はエシカルとノマドの両立を目指す日々です

「石清水八幡宮」、通称「はちまんさん」に見守られて育ったこととか【エッセイ】

f:id:miaE:20180907171931j:plain

石清水八幡宮」、たっぷりと親しみを込めて「やわたのはちまんさん」 と呼ばれる神社が、私が子供の頃から毎年初詣に通う、「通いつけの神社」。

仕事人間の父が、比較的家から近く自然に囲まれたこの神社が好きで、家族で参拝といえば「はちまんさん」だったのです。

 

旧称を「男山八幡宮」といい、厄除け祈願でも知られる神社です。

平安時代の初め八幡神社の総本山である宇佐神宮から分霊された、日本三大八幡宮のひとつ。本殿が八幡造りという構造であること、歴史的な価値などから、2016年2月に国宝に認定されました。このときの父の誇らしそうな顔を、よく覚えています。

 

さて今回日本に帰ってから、早半年以上。

帰ってきたら挨拶に行こう行こうと思いつつもタイミングを逃していたのですが別件で用事もあったので、久し振りに思い立って初めてひとりで行って来ました。

 

先日の台風21号の影響もあり、しかも小高い山の上というのも多少心配はありましたが、ケーブルは運行していました。が、時期のせいもあるのか、通常15分間隔で運行されるケーブルの乗客はなんと私ひとりとは!贅沢か!苦笑

f:id:miaE:20180907172018j:plain上り出して景色はすぐこんな景色が!

 

たった3分程度の所要時間で、男山山上駅へ。

 

驚いたのがたった140mほどの標高差だというのに、まず空気が美味しいー!そしてまだセミの鳴き声が響いていたことにびっくり!地上より少し高い分、夏が遅れてやってきたかのようにセミがけたたましく鳴いています。

 

そしてケーブルを降りると、清々しく澄んだ緑の香り…。自分では特に信仰深いとは思っていませんが、少し神様に近付く感じ。この3分が天空と下界を隔てる、不思議な境目だなーといつもこの空気の変化を感じて思っています。

f:id:miaE:20180907172014j:plain

この八幡の竹を使って、エジソン白熱電球 の長時間点灯に成功したのだとか。

 

さてほとんどは初詣で訪れるので、こんなに人のいない境内は初めて。

これは拝み放題だぞっ!と妙なテンションで意気揚々、手水場で手を洗ってからまずおみくじを引きお札を崩しました。苦笑。ちなみにおみくじは「はちまんさん」ならでは(⁉)の平、でした。いいんです、今年はすでに大吉2度引いてますから。笑

f:id:miaE:20180908140550j:plainいつもは前が見えないほどの人だかりなのに…

f:id:miaE:20180908140612j:plain「昨日まではもっと酷かったんです」と巫女さんが

f:id:miaE:20180907172005j:plainこの塀の奥に見える大木の存在感がすごく、いつも撮影してしまう

 

人が少なくおかげで摂社や末社などひとつひとつ周りながら、お礼や挨拶や、後今どうしても今日本列島を揺るがす災害についても、「被災地の一日も早い復興と、被災された方の心の平和」をお祈りしてきました。

 

正直、私も最近心がそわそわしていたので、 ここに来てとても神聖で深いパワーに包まれた気分になり安心できたのも良かったです。

 

海外にいるときは、その土地でできることをしますが、やはり日本には祈りの対象とするものがしかも自然の中に共存しているのが素晴らしいな、と。ちなみにシドニーにいたときは、なにかあると海に行ってましたね。

 

そしてここに来て心安らぐのは神社だから、自然があるから、だけではなく。

やはり私の幼少期からの家族の記憶、思い出がたっぷり詰まった場所だから、にほかならないと思います。

 

今は色々あり、一緒に訪れる家族は父だけになってしまいましたが、昔は父母弟、おばあちゃんまで家族総出で参ったものです。着物を着た年も、晴れた年も、どしゃぶりの年もありました、さまざまな記憶がこの場所にいるだけで蘇り胸が温かくなるのです。

 

ずいぶんと遠いところに来てしまったな、と思いつつ、その「通いつけの神社」が「はちまんさん」で良かったなーと。そしてもっと遊びに来よう!とひとり決めたのでした。

 

 「石清水八幡宮 

Add:八幡市 八幡高坊30

HP:

www.iwashimizu.or.jp