エシカルノマドの指南書

世界放浪からオーストラリアへ移住後、物書きを生業とすべく帰国。自然に沿った暮らしをテーマに発信、今はエシカルとノマドの両立を目指す日々です

プロの仕事に宿る「プロ魂」に痺れる

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Hello all! ナチュラルライフ探求ライター、miaです。

 

どんな職種であっても、ひとつの職業を全うしている「その道」のプロ、というのは存在そのものが輝いているとつくづく思います。というのも最近、たまたま付けたテレビ番組で見かけた、2名の仕事人の「プロとしての在り方」に、ビリビリと痺れるほど感銘を受けたので…。

 

1人目は「情熱大陸」のモデル・中村アンさん。

 

ストイックなトレーニングの賜物である、「美ボディ」に注目が集まり雑誌などでよく取り上げられたり、最近では女優としても活躍されています。

 

番組内で彼女は、指示などなくてもカメラの前で、流れるようにポーズを取っていましした。

表情、体の角度、そしてモデルの仕事は何より、身に纏う服や身に着ける靴、バッグなどを読者などターゲットが欲しくなるように魅せること、商品の魅せ方です。彼女の場合もカバンを主役にするため、自らポーズを創り出しその斬新さは、カメラマンさんやスタイリストさんを驚かせます。

 

さらにビリッと来たのは、彼女が某水着メーカーさんの撮影をしていたワンシーン。

黒い布の面積が小さめのビキニを堂々と着こなす姿は、それはもう女性から見ても美しく、私も前のめりでつい見入ってしまったほどで…。

 

ですが、「このビキニ、欲しいと思う?」彼女が言い、一旦撮影はストップします。

彼女はしなやかで力強い筋肉で、その小さなビキニを自分のもののように着こなします。でも実際、彼女のように堂々とビキニを着られる人はそう多くない。彼女が指摘したのはそこで、「中村アンだから着られるんだよ。」と思われないか、どうか。それは自信ゆえの発言ではもちろんなく、プロとして客観的にその商品の見え方を考えて出た言葉。

 

ということで、彼女の提案は「頼りな気なポーズ」を取り入れる、でした。美しくしなる筋肉を柔らかく使い、体を湾曲に見せ少し頼りない印象を、彼女は生み出しました。

 

「プロ」だなぁ、アンちゃん(親しみを込めて♡)。

レベルのモデルさんでも「自分をよく魅せる」ではなく「商品」のことを第一に考える、その客観的なプロ意識に感銘を受けたのです。逆に考えると、あれほどプロ意識を保っているからこそ、彼女はモデルとして第一線で活躍し続けられるのでしょうね。

 

2人目は「セブンルール」の校閲者・牟田都子さん。

 

書籍や雑誌の校閲をする、出版業界の最後の砦のようなお仕事です。

誤字脱字、だけでなく統一表記や表現のぶれ、事実関係や時系列の確認など、校閲する項目は多岐に渡ります。それでなくても大変な職業ですが、彼女の場合さらにストイックさ × 丁寧な仕事振りが素晴らしかったです。

 

1:鉛筆は肥後守で削る

2:著者の過去作を読む

3:プライベートでは校閲禁止

4:請求書に絵葉書を添える

5:毎朝5キロ走る

6:出来上がった本は読まずに2〜3年寝かす

7:本に恩を返す

 

上記が彼女の「セブンルール」ですが、特に感銘を受けたのは2番と4番。

 

特に書き手の個性が出るエッセイや小説の場合、どこまで赤字を入れるかは悩ましいところ。

「読みやすい文章」と「面白い文章」は必ずしも一致しないので、筆者の色を壊さないためにも、その方の過去作を遡ってかなりの数を読むそうです。

 

な、な、なんと!でもそういう甲斐もあり、小説家などから彼女への信頼も厚くパーティーなどに呼ばれたり、交流があることも少なくないそう。

 

また4番については、「ただ請求書送りつけてお金をくれーっていうのも、ねぇ…。」と相手の編集者を思って選ぶ1枚の絵葉書を必ず添えるのだそう。そこには「仕事とはいえ、こんな素敵な本を世に出すお手伝いができて光栄です。」など、一文を添える。

デジタルが発展した今の時代に、もちろん受け取る方も嬉しい。

 

細部まで宿る丁寧な仕事振りに、彼女の「プロ魂」は宿っています。仕事への愛情や情熱が静かに漲っている彼女の姿に、見ている方も背筋が気持ちよく伸びる思いがします。

 

最低限すべき仕事に、プラスアルファがあるかどうか。

 

そしてそれは、義務から生まれるものではなく、仕事相手のことやターゲットの受け取り方まで想像した上で生まれるもの。

だからこそ思いやりや愛情のたっぷり詰まったその仕事や、その人に触れるだけで、こちらまで温かい気持ちになったり心が動かされずにはいられないのです。それがつまるところ、輝き、選ばれる存在になるのでしょう。

 

あぁ、痺れましたー!笑。

 

仕事をする上で、とても大切な何かに気付かせてもらいました。もっと自分の仕事にも落とし込んで、近いうち「mia's セブンルール」を作ってみよう!と心に決めましたよ。