エシカルノマドの指南書

世界放浪からオーストラリアへ移住後、物書きを生業とすべく帰国。自然に沿った暮らしをテーマに発信、今はエシカルとノマドの両立を目指す日々です

日常を彩る小さなミラクル。贈り物を探して…【エッセイ】

私のハハはおしゃれが大好き。

 

専業主婦であることを理由に、ふんだんにお金をかけることはないけれど、それでも手持ちのものの組み合わせや、帽子やブローチなどを生かして色の組み合わせや柄を楽しんでいる。

 

思い立ってそんな彼女にプレゼントをしたくなり、あるお店に立ち寄りました。

 

生活雑貨全般を取り扱うそのお店は、そこそこ品質もデザインもよいアイテムが雑貨からファッションまでずらりと並んでいます。

 

そのお店に置いてある帽子を全てチェックし、そのなかで「これ!」というものには出会わなかったのだけれど、一番明るい淡いピンク色のものを手に取り「これにしよう」と、半ば消去法の末に残ったものをレジへ持って…、

 

行こうとしたとき、向かいの店舗から視線を感じたのです!

 

「ん?」とその視線がする方を見ると、もちろん人が見ているわけではなく、でも代わりにたまに訪れることのある、フェアトレードショップが目に入りました。

 

ピンと来て手にしていたピンクの帽子を戻して、そのお店へ向かう私。

 

そこですぐ目に入ったのが、写真のキャメル色のニット帽だったのです。本当はハハの好みは淡い色、キレイな色、です。暗い色には文句を言う高齢者。笑

 

さらにひと一倍頭が小さく、サイズに合うものが見つからないのが常。

 

でもそのお店の帽子のなかで、一番明るいのがこちらだったこと。

そして店員さんにそんな話をしていたら、「そういえば、オシャレなお客さまがこの帽子にコサージュでクシュッとしたらサイズも小さくなるし、華やかになるって教えてくれましたよ!」と!

 

そうこの帽子、ニットだからあらかじめ穴が開いているのはメリット!笑。ブローチやコサージュを変えて、簡単に違う表情が出せるじゃない。

 

それを聞いて決定!もちろんフェアトレード ショップなので、こちらは現地の職人さんが手編みで作ってくれたフェアトレードの商品。それも私にはポイントが高かったです。

 

で、なんですが…!

 

「新しいもの持ってきますね!」と店員さんが持ってきてくれた帽子に混ざって、一点だけ、ひときわ小さなサイズのものを発見!笑。二人してえー!!となりました。

聞けば、いくら手作り製だからといって、これほどサイズ違いのものが納品されることはないとのこと。

 

こ、これはハハのために現れた一枚に違いない…!笑。簡単に言うと、引き寄せ、ですね。

 

そしてその店員さんと話すほどに、実はものすごく視点や感覚が合い、初対面なのに数十分は話していたんじゃないかな、というくらい話に夢中に。笑

あ、とはいえそのあいだ、お客さんは来られませんでしたよ!

 

最後には連絡先を交換して、店を後にしたのです。お互い「楽しかったー!」とかなりスッキリ、整ったね、なんて言いながら。笑

 

帽子が繋いでくれた出逢い、いや、ハハが繋いでくれた出逢いなのかもしれません。

 

この一連のできごとが、あまりにミラクルだったため、しばらく興奮冷めやらぬ状態になってしまうのでした。

 

後日談ですが、この帽子は、小さなハハの頭にピッタリなのでした♡。