引き続き、伊勢の忘備録です。
伊勢の名物といえば、「伊勢うどん」ですよね。
大阪で暮らしていると馴染みがあるのはやはり、ダシの利いたスープに浸かったツルッとのど越しが良くモチッと歯応えのあるうどん、でしょう。
誤解を恐れずに言うとその点では、「伊勢うどんはうどんとは別物」という気持ちで食べるのがいいと思います。
というのも、前回さくっとお伊勢参りに来た際、「これは絶対食べねば!」と嬉々として注文したその一杯が、あまりにぶよっとした私の知っているうどんではないものであったために「あ、あれ⁉ 」となった経験があるのです。
なので伊勢うどんはあくまで「伊勢うどん」であって、うどんではない。
そういう前提で今回はいただいてきました。
まずは泊まっていたホテルからも徒歩10分ほど、大正12年創業という老舗『まめや』さんへ。地元の人からも愛される一軒のようです。
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1時間茹で、さらに一晩寝かせ、コシを抜く独特の作り方で、ふわつるの食感を守り続けてきました。
伊勢市民には何の違和感もない、“変わらぬ家庭の味”を、独特の濃い褐色のたまり醤油でズドンとひとすすりしてみてください。
忘れられない見た目の悪さと美味さの真っ白太麺は、伊勢に来たからには必食です。
※サイトより引用
ほらもう書いてありますしっかりと、「コシを抜く」と。しかも手間暇掛けて!
こんな風に書かれると、これは食べないわけにはいきませんね。笑。
駅の裏は静かな住宅街
ちなみにこちらでは讃岐うどんや味噌煮込みうどんもメニューにあり、バリエーションもかなり豊富です。
伊勢うどんでもメニューがあり迷いましたが、大阪人には少し濃い醤油味なので卵でまろやかにしたいと「月見伊勢うどん」を注文。
「まめや」さんのこだわりは、麺の小麦には三重県産「あやひかり」を使い太く柔らかくかつモチモチした食感に仕上げた自家製麺。
そして秘伝のタレは、天然醸造にこだわる創業300余年(!)の「ミエマン醤油」と濃厚な合わせ醤油に、2種類の削り節から丁寧に取るダシを混ぜ合わせています。
うどんが来るまで、サイトのこだわりを読んでいたら、もう完璧に「伊勢うどんの口」に。
そしてとうとう運ばれてきたのが、こちら!
「月見伊勢うどん」630円
このなんというシンプルな潔さ!静かに感動してしまいました。
薬味の青ネギと天かすはひっそりと小皿に盛り付けられ、主役の大鉢にはどーんと存在感抜群のうどんと月見玉子のみが鎮座しています。
お味の方は…、お、美味しい…♡
確かに麺はふにゃっとしているし、「ぶよん」という食感だけれど、その分太さで存在感があって口の中に広がる感じに幸せを感じます。
何よりさすがこだわりの秘伝タレが、もう一言で表現すると「甘辛」なのだけど、その奥に深さが垣間見えてコクもあり、卵と絡めるとそれはもう…。
柔らかくてすぐにでも飲み込めそうなのだけれど、なんだかもったいなくてゆっくり噛んでいただきました。
「まめや」さん、店内も割と広めで快適、女性ひとりでも入り易いお店でした。
ご馳走様でしたー!
「まめや」
Open:10:00~15:00、17:00~19:30、土・日曜・祝日10:00~19:30
Close:火曜