清水焼の窯元が集まることで知られる五条坂に佇む、築200年という(!)町家をリノベ―としたカフェ。
「市川屋珈琲(いちかわやこーひー)」
さまざまな雑誌やサイトなどで紹介されていて、店内で焙煎するコーヒーと季節ごとに展開する美しいフルーツサンドが気になり続け、ようやく先日訪れてきました。
住宅街の中でこの暖簾を目指して
漢字と英語のミックスが現代的なサインが目を引く
店内に入るとすぐに声を掛けてもらえ、一旦ウェイティングの席に座ったもののすぐカウンターに通してもらえました。いくつか席があったので私はマスターと思われる男性が、作業されている前の席を選び着席。
マスターと目が合い「こんにちは、ここいいですか」と思わず聞く私に、笑顔でにっこりと「どうぞ」。もうこれだけで彼の穏やかさが伝わってきます。
雑誌ではよく坪庭に面したカウンターの写真が使われていますが、実際は窓に面したカウンター席、シェアもでき大人数でも使えるテーブル席、また焙煎機が置かれている別のお部屋には2名掛けの席もいくつか。
席のバリエーションが多く、ひとりでもグループでも楽しめる比較的広々とした作りになっています。
オープンキッチンを囲むようなカウンター席
メニューは決めていたので、「市川屋ブレンド」470円(セット価格?で300円に )と「季節のフルーツサンド」980円を嬉々として注文。
座った席は、マスターがネルドリップコーヒーを丁寧に落とす様子や、きっと大半がお目当てで訪れるフルーツサンドが手際よく作られる様子などを眺められる特等席でした。
注文したものを待っている間、何気なく店内を見渡していて気付きました。
こちらのお店、忙しい店特有のギスギスした感じが全くない!コーヒーを淹れつつも、店内の空気を隈なく察知しさりげなく指示を出すマスターや、キビキビと動き回る可愛い女性スタッフたち、そしてフルーツをひたすらカットし続ける男性スタッフ。
それぞれが持ち場を全うし、そして中心にはあのマスターの笑顔があるためか、満席でも店全体が忙しい雰囲気を醸さない。
こんなことってあるのだなぁと、飲食経験(国内外のカフェやホテル)を持つ私は感心しきりなのでした。
そうこうしているとお待ちかね、コーヒーとフルーツサンドが席へ到着!
わぁ!あらかじめSNSでビジュアルを見ていたものの、やはり実物が目の前に現れると気分が一気に高揚します♡
訪れたときは、せとかなど柑橘系のサンドでした。
実は私、フルーツサンドを食べた記憶がなく、恐らく「市川屋珈琲」さんが初めて。それにしても、フルーツサンドってこんなにさっぱりあっさりとしているものなの?
柑橘系の甘酸っぱさがジューシーに口の中に広がる幸せ、そしてそれを全く邪魔しないどころか際立たせるあっさりとしたクリームとパンのハーモニー!
うむむ、美味しい…(何個でもいけそう!)♡
また珈琲は、実はあの「イノダコーヒ」で15年以上も働かれていたというマスターがネルドリップで淹れてくれます。
3種のオリジナルブレンド、「市川屋ブレンド」「青磁ブレンド」「馬町ブレンド」より私はやっぱり店名の入った「市川屋ブレンド」を。
「ふわり抜ける爽やかな甘い香りとコク。日々に寄り添う、店主のいちおし」という説明書き通り、爽やかさがあり、柑橘系のフルーツサンドとも相性良好でしたよ。
実は陶器のカップはご家族の手製だとか!
コーヒー豆がぷくっと膨らむ様子が可愛くて、撮らせてもらいました
繁盛しているのに落ち着いた空気が流れる「市川屋珈琲」さん、必ずやまた来ますね。
しかも「おかわりコーヒー」230円までされているんです、回転重視のお店じゃちょっと考えられない気配りです。
美味しく豊かな時間、どうもありがとうございました!
「市川屋珈琲」
Open:9:00~18:00
Close:火曜、第2・第4水曜