エシカルノマドの指南書

世界放浪からオーストラリアへ移住後、物書きを生業とすべく帰国。自然に沿った暮らしをテーマに発信、今はエシカルとノマドの両立を目指す日々です

【取材の裏話】温かい歓迎に胸がいっぱいになった話

f:id:miaE:20220317161957j:plain

最近、久々の対面取材を3件しました。

 

なかでも先日の取材先が、とても印象的だったので少しだけ触れたいと思いました。

まだ公開されていないどころか、執筆も終わっていないので固有名詞を出すことは控えますね。

 

簡単に言うと、昔ながらのものづくりを「サステナブル」に方向転換した企業さん。

 

プラスチックを扱っていましたが、ここ最近のSDGsや環境問題への取り組みが進む中、自分たちがやってきたことに違和感を覚えたのだそう。

その気づきが、新しい方向へ舵を切るきっかけになったそうです。

 

今ではそれまでと同じ製品を、土に還る100%天然素材で作っておられます。

 

それだけでも十分興味深いのですが、その製品作りの肝心な工程を担うのはなんと70代の女性ひとり!もちろん30年の経験を持つベテランの職人さんです。

でも世代もそうだし、女性というのも、ひとりというのも全てに、驚きが隠せません。

 

この辺りの諸々は記事にするとして、編集者さんと私の2人が到着した早々、社長さんがおっしゃいました。

「もう皆、緊張しちゃって…!実は昨日、この機械が壊れててんてこ舞いだったんですよ。汗。職人さんも残ってくれて、なんとか使えるように修理してくれました」。

 

もうこれだけでジーン、なんだか場が和みます。笑

 

どうやら本当に迎えてくださったお三方、皆さん直前まで取材にとても緊張されていたのだそう。「どんな人が来るかと思って…!難しい人が来たらどうしようかと思ってました」とのこと。

真逆のが来ましたからね、特に私なんかは。笑

 

皆さん終始にこにこ、穏やかで温かく、なんだかこちらもつられてにこにこ…♡。

 

それでもいざ仕事になると、女性職人さんもキリッと表情が引き締まり、無骨な機械を使いこなす姿にはすごみを感じるほどでした。

 

で、です。お三方の写真を撮影させていただいた際、その笑顔をフィルター越しに見てなぜか胸がいっぱいになる私。

 

途中で職人さんがしばらく抜けていたかと思えば、私たちのためにドリンクを買いに行ってくださっていたと知ったときも。最後に私たちが去る際には、大きく手を振って見送ってくれた社長さんの姿にも…。

 

なんだろうこの感じ、説明すると陳腐に聞こえるかもしれない。

でもね、工場を出て編集者さんと2人になってから、思わず言ったんですよ。

 

「なんか、皆さんすごいいい人なんですけど、それを通り越してなんか泣けてきたんですが」って。笑。すると彼女も「え、同じ!」と言うではないですか。「なんか温かくて胸がいっぱいになってた。すごく応援したい!」と。

 

私、今まで数え切れないほどの取材に行きましたが、この感覚は初めてに近い。もちろんすごく歓迎してもらい、本当に話が弾むということはありましたが、それともまた別物で… 。

 

私たちに向けられた温かい歓迎はもちろん、それを差し引いてもお互いがお互いをケアし合っている姿に、彼らのあいだに満ちているものに理由がある気がします。

 

それは、やっぱり「愛」なんですよね!

ちょっと陳腐だとしても、そうとしか言いようがない感じ。

 

その場に愛が満ちていたから、私たちにもそれが伝染したと考えるのが一番しっくりくる。その心地よさはその後、一日中続きました。

 

いいものを見せてもらった、いい出会いをさせてもらった。

 

さぁ、でも私にとってはこれからが勝負です。この経験をどう表現するのか…。

私ももちろん「この取り組みをより多くの人に知って欲しい」、その想いで筆を進めて行こうと思いますよ。

 

先日はどうもありがとうございました!