キャッチコピーを作る作業が、翻訳にも似たものだと以前書きました。
また「コピーはラブレター」だと言う人もいます。
キャッチコピーとはそれくらい短い言葉のなかにメッセージ性を持ち、意図して作られたもの、だということ。
では「よいキャッチコピー」とはどういったものを指すのでしょうか。
今回は、見極めるときのポイントをご紹介します。
1:初見の印象がいい
何よりパッと目にしたときの初見がいいこと。
キャッチコピーとは言葉の連なりですが、ひらがな・カタカナ・漢字を組み合わせた日本語は一瞬目にしただけで、字面からの印象がより伝わりやすい言語だと考えています。
パッと見ただけで、「お!? 」と目にした人の心を掴む(=キャッチする)。
そのインパクトや華はあるに越したことはありません。
ただキャッチコピーというと、「インパクト」が重要ということばかりが先行して、見た人が「ん???」となる一文を書く人もいます。
それは「インパクト」ではなく、読者の頭のなかに引き起こしているのは「混乱」です。
「なぜそのコピーを書いたの?」と聞くと、「読む人に『お!』と思わせたくて。そこから気になって本文を読んでくれるのでは」とのこと。
私も偉そうなことは言えません。
でも何年も雑誌で制作を経験し、紙もWebもさまざまな媒体を見た上で、やはりそれは違うのでは…と思います。
ただただインパクト重視したコピーは、意味がすぐ伝わらない。伝わらないと読者の心はすぐ離れていきます。
特にWeb媒体の場合、読者は1ページにつき2秒で「不要・必要」な情報化を処理していると言います。
たったの2秒、なのです。
なので瞬時に理解ができること。
さらにパンチがあり、魅力的であることが重要になります。
2:競合との差別化はできているか
クライアントにはいつも必ず「競合」という存在があります。
例えばクライアントが航空会社なら、まず考えられるのは同じ就航先を持つ別の航空会社の場合、そして同じ路線を移動できるほかの交通機関(フェリーや夜行バス)の場合だってあるわけです。
なぜそのクライアントでなければいけないのか。
なぜそのクライアントだと旅行がより楽しくなるのか。
それが瞬時に伝わるコピーは、いいコピーと言えますね。
よく言われることですが、「ほかでも使えるコピーを書くな」です。苦笑
3:課題を克服できているか
広告を出す場合、そこには必ず課題があります。
単純に人を呼び込みたいだけでなく、その存在を周知させたい、イメージの一新を図りたい、などさまざまです。
その一本のコピーが、その課題を克服可能性を秘めていますか。
「何のための広告なのか」を理解し、その解決になっていることを確認しましょう。
4:ビジュアルと連動しているか
広告の面白いところのひとつは、ビジュアルとの相互作用。
課題を克服するという目的を果たすため、ビジュアルと一本のコピーがお互いを引き立ててよりインパクトのある広告に仕上がるのです。
そのコピーは、そのビジュアルに合っていますか。
遊び心を利かすのはもちろんいいのですが、コピーだけ、ビジュアルだけが迷子になっていませんか。
全体をズームアウトするように引いて見て、まとまりがあるならバッチリです。
今回は「よいキャッチコピー」を見極めるポイントを4つご紹介しました。
あえて「よい」とカッコ付けしているのは、受け取り手によりその良し悪しはさまざまであることは前提だからです。
その上で読者の心を動かし、そして行動に起こしてもらう力がその一本にあるかどうか。
「ある」ものを「よいキャッチコピー」としました。
キャッチコピーについては、今後も作る際に私が気を付けていることなど、関連記事をアップしていきます。
お楽しみにー♡。